9 Years

京都に移り住んで早、9年が経ちました。

来たばかりの頃は何もかもが新鮮であると同時に、文化の違いに驚く毎日を過ごしていました。

来たばかりの頃、早口の男性の関西弁のヒアリングが困難で、ワインバーワイングロッサリーに勤め始めた当初は電話に出るのをいつもビクビクしながら受話器をとっていたのが懐かしく思い出されます。

僕自身はもちろん今でも関西弁を話せないのですが、以前東京の山手線に乗車した時に関西弁が聴こえて来ないのを寂しく感じるようにまでなりました。

9年の間に、京都という地が大好きになりました。

四季がはっきりしていて、その事を感じさせてくれる行事が毎月のようにあり、豊かで沢山の表情を魅せてくれる自然と、ちょうど良い具合の都市感が日々を暮らしてきて馴染んでいます。

おそらく萌えは高校時代の修学旅行にあったかと思いますが、京都に来てから沢山のお寺や神社巡りをして参りました。

修学旅行時、三十三間堂で同級生達が

「まだ、お寺なあ。はえぐ新京極さ行きてっきゃあ」

とぼやく中で、顔は相槌打っていても胸の中は荘厳な光景に感動の波の渦中でした。

とても好きな仏像さんは、泉湧寺即成院の観世音菩薩様です。

優しく温和な究極のアルカイックスマイルで、お客様をお迎えするサービスマンとして理想のご表情だと心からリスペクトしています。

こちらのお寺は阿弥陀如来様と二十五菩薩様がひな壇に並び、そのほとんどが平安後期に作られた国宝であるにもかかわらずいつも空いていて、しかも500円ご志納すると特別拝観が許され、眼前で仏様に対峙させていただけます。

ウォーキングで足繁く通う青蓮院の門前、親鸞上人が植えたとされる樹齢800年の大クスノキさんも大好きです。

お会いして頭を下げご挨拶し、逞しい根基から幹、そして天地縦横に力強く伸ばす枝の先々からも沢山のパワーとオーラをいただきます。

 

もうすぐ梅の季節。

白川の梅の蕾も寒さに耐えながら、でも確実に日々ぷっくら大きくなってきて。

毎年楽しみな北野天満宮境内の梅。

白、赤、黄と可愛らしいビジュアルと共に、それぞれ異なるふんわり漂う香りが幸せをもたらします。

そして、繚乱の桜。

もうすぐ10年目の春がやってくる。

 

 

 

 

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