世界に一つだけの花

未曾有のパンデミック、コロナ禍がようやく落ち着きを見せてきて、国内、国外からの旅行客も京都の街に沢山来られるようになった。

コロナ禍中、時短営業を余儀なくされたり、休業もしなければいけない状況だった頃を思うと、自分の意思で普通にお店を営業できる事がどんなにありがたい事かと実感します。

でも、コロナ禍中のその時期に、自分ともお店ともじっくり向き合う事が出来た。

時短営業や酒類提供禁止期間をどう乗り越えて行くか、ソーシャルディスタンスを求められる中で、どんな営業スタイルで対応するか。

ワイン、飲み物に合うお料理やデザートをもっと充実させて、早い時間からゆっくりと楽しんでいただけるお店作りを目指そうと決意しました。

時短営業期間は決められた閉店時間に対応し、その分早い時間の午後3時からオープンしました。

その時の経験が、今のスタイルの午後5時からオープンするスタイルに繋がっています。

早い時間からお食事と共にワインをマリアージュしながら楽しむレストラン使いが出来るお店。

僕がワインを好きになったきっかけはマリアージュ。

ソムリエという職業に就きワインを扱うようになってからも、いつもこのワインに合うお料理は何だろう、このお料理に合うワインは何だろうと常に考えていました。

特に、フランスワインとフランスの郷土料理や家庭料理、フランスチーズ、パンとのマリアージュは、味覚的な要因を超越して、命を紡ぐような繋がりや文化を感じます。

自分が選んだその土地のテロワールを現す美味しいと思ったワインに、そのワインとストーリーを共有できるようなお料理を自分で作り、お客様に楽しんでいただくスタイル。

午後5時からオープンする事で、お食事に出かけられる前にアペリティフタイムでご利用していただく事も出来る。

そして、お食事後のアフターディナータイムにアフィナージュのもう一つの名物である季節のフルーツカクテルやシャンパーニュと一緒に、以前よりも種類が豊富になった自家製デザートを楽しんでいただく事も出来る。

その時、その場面で、お客様が使い分けが出来るお店。

こんなサーヴィスがしたかった。そんなお店になりたかった。

15年程前、師匠の山の手俱楽部代表の栁先生に1年間に渡りサーヴィスの授業を受けさせていただく機会がありました。

卒業の総評をお聞きしに行った時、師匠から「小嶋さんのサーヴィスはオリジナルです。オリジナルは真似が出来ない。だから強い。」という御言葉をいただきました。

あの時のこの言葉は、それから今に至るまでずっと胸の中に生き続けていて特に苦しい場面にいつも勇気づけられる言葉。

ナンバー1よりもオンリー1になりたい。

今年、この道を歩いて34年、アフィナージュは12年、僕は52歳。

今まで紡いで来た事の集大成であり、やっとスタートラインに立った気持ち。

自分にしか出来ない、自分だから出来る唯一無二のスタイルでアフィナージュと共に、これからもずっと、お客様をお迎えし続けて参ります。

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